新たなる絶望,そして希望『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』感想 「正しいことだろ」−−−そう言ったフィンは,落ち着け大丈夫と自分に言い聞かせたり,逃げなきゃダメだと皆に同意を求めたりする.ファースト・オーダーのあの場所へ戻ってしまったら,自分はきっとダメになってし…

今日もまた後半部分に賛成する『セブン』

デヴィッド・フィンチャー監督作品で一番好きなのでたまに見ている.モーガン・フリーマンとブラッド・ピットって組み合わせがイイ.世の中の映画スター全員から組み合わせを自由に選んでくださいっていわれてもなかなか思い付かない.なんてったって,ブラ…

めんどくさいから食べてしまえ『グリーン・インフェルノ』

黄色のオープニングクレジットが,アマゾンの緑に溶け込んでいくエフェクトに『プレデター』(1987)の光学迷彩を思い起こし,数秒プレデターシリーズに思いを馳せてしまった.単なる人殺しではなく「狩り」をしていると分かる人体破壊の数々.プレデターが…

いずむうびい謹製音楽映画ベストテン

毎年恒例ワッシュさんの映画ベストテンに参加します.(http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20151031)今年は音楽映画!なるほどそうきましたか〜って感じですね.はたと気付いて音楽映画.選考基準に“音楽がストーリー上で重要な役割を果たしている映画”と…

一気見!『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ

10月21日が休みだったんでBTTFを一気見しました。PART3を見終えるのに日を跨いだんで正確には一気見ではないんだけれど、一度言ってみたかったんですよね一気見って。一気見一気見。せっかくなのでBTTFを楽しみましたよーってのを書き残しておこうと思う。と…

やる!『アントマン』

悩みなんだけど、どうも最近アクションシーンになると睡魔に襲われて、こんなに楽しい『アントマン』でも見事に戦い始めたあたりで眠りこけてしまったんだよね。予告編で見たシーンとアリんこ軍団をチラッチラッと見るだけになってしまったよ。まぁ、それで…

今日の日はさようなら『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド』

前篇には、巨人のキモさ、エレンの漢気、エレン・アルミン・ミカサの関係、エレンゲリオンのカッコ良さ、バトルロワイアル感、石原さとみの突き抜けたキャラクター演技と、さまざまな面白さが詰まっていたけれど、この後篇は、石原さとみの唇、石原さとみの…

メイザスーツビーウィズユー『キングスマン』

夏が過ぎ去ってもう秋が来るのかなと思いきや、何やら一週間近く梅雨っぽい気候になって、何だかなーと思っていたら台風18号の猛威に見舞われ、ボクの住む栃木県でもあちらこちらで被害があった。もう、いつ何があっても不思議じゃないから、少しでも見たい…

大切なことはすべて盗んで学んだ『ナイトクローラー』

『ナイトクローラー』感想。 「開いてたから入った」を言い訳にすることが多い主人公ルイス。彼には自分が悪いことをしている非難されるようなことをしているっていう自覚がありません。え?だって、あのとき社長が言ったんだよ。こそ泥は雇わないって。そう…

POVホラーの音『死霊高校』

『死霊高校』感想。ちかごろ続編大作映画で満たされすぎて、なんか小品的なやつ見たいなーって欲求が強くなってたところにこの映画がクリーンヒットでございます。そういえば、今年はまだホラー成分をマトモに摂取していなかったです。見たくないけど見てみ…

夏はもうたくさんで映画いくつか

『唐山大地震』 大災害により離れ離れになったある一家の大河ドラマ。ボクはエヴァ世代なので日本人の信条は察しと思いやりって言葉が頭にこびりついているんだけど、それは何も日本人の特権じゃなくて人間にかくあるべきだよなぁと思った。地震のシーンとか…

恐竜エキスポ2015『ジュラシック・ワールド』

『ジュラシック・ワールド』感想その2 「今の子どもたちにとって恐竜は他の動物と一緒。テーマパークを成長させるには新しい恐竜を生み出さないといけない」。この言葉がストーリーの始まりだ。科学的にも倫理的にもたぶんきっとおそらく実現不可能な「パー…

世界一受けたい指令『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』感想。 マッドマックスから始まったらしい「続編映画最新作は超傑作!」の流れが、起動というか奇動してたターミネーター最新作でちょっと足踏みするまで続いておりますが、しかしまぁ20年30年と年季の入…

ロマンに満ち溢れた大傑作!『ジュラシック・ワールド』

『ジュラシック・ワールド』感想。 最高。最高の映画だった。今年はもう大方マッドマックスで決まりだろうなースターウォーズはスターウォーズだからスターウォーズだしなーと思ってて、特大ヒットしてんだから無難に面白いでしょうよくらいの気持ちでふんぞ…

漢の戦い『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』感想。実写映画版を見たあとに原作漫画を全巻読んだ。そりゃ100分弱と単行本16冊じゃ情報の錯綜っぷりが違うけど、実写版のほうがキャラクターに感情移入できるしスッキリしてて好きだ。原作漫画は、巻末の嘘予告コーナーが面…

希望は持つものじゃなく与えるもの『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

3回目を見てきました。面白い。何度見ても面白い。公開初日に3D字幕と2D吹替を見たので何となくあと2D字幕も見とかなきゃって思って行ってきました。3回目なのに全然胸張れないのがスゴい。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』感想その2 ※この格好で見さ…

アクションするヒーロー『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』

シリーズ中、最高中の最高だったし、何だったらシリーズ全作への愛情がより深まる大傑作だったです。ナターシャ最高!と、本編の感想を書く前にこのプロジェクト「マーベルシネマティックユニバース」に対して思っていることを。2008年に始動してから早7年。…

いずむうびい謹製2015年上半期の映画ベストテン+α

上半期のまとめ。劇場鑑賞は27本。少ねっ!と思ったら月平均で4〜5本だから、まぁそんなもんかなと。去年くらいから「すげぇ見たい」と思うものしか見ない体質になってるので、こうなりますわな。というわけで、そんな中から劇場鑑賞映画10本をセレクト。 20…

2000馬力で駆け抜ける生と死のエンターテインメント決定版『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

公開数ヶ月前からレクイエムにのせた素敵すぎる予告編でさんざんアガらされたうえに数週間前となればツイッターを覗くなり試写などで鑑賞された方々のやれヒャッハーだのやれラブリーデイだの賑やかな感想ばかりを見させられては、シリーズ3作目を見ていない…

美しいサッカー『海街diary』

ぶっちゃけ期待値はそれほど高くなくて、是枝監督なぁ、久しぶりに夏帆ちゃんを見に行くかぁくらいのテンションだったんですが、やられました。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、そして広瀬すずの女優カルテット、彼女たちの物語を紡ぎスクリーンに記憶するよ…

続編ビッグイヤーにまた1本!『ピッチ・パーフェクト』

アナ・ケンドリックが歌って踊るガールズムービーがやってるらしいじゃん〜!程度の興味で飛び付くように見てまいりました。この映画、なんでも2012年の作品だそうで、続編となる『ピッチ・パーフェクト2』が、現在アメリカでヒット中なんだそうな。売れそう…

お前のモノは俺のモノ、俺のモノはお前のモノ『セッション』

『セッション』感想。ものすごい緊張感とエネルギーに満ちた映画でした。体温上がったー。エピローグなくバシッと終わってくれるの格好良かったです。六本木まで羽根を伸ばして見てきたんですが、まさかの今週末から地元宇都宮でも上映開始!し、知らなかっ…

いずむうびい謹製おっぱい映画ベストテン

ゴールデンウィーク特別企画!ワッシュさんのおっぱい映画ベストテンに参加いたします。(http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20150424)しのごの言わず発表!順不同でお願いします!おっぱい映画ベストテン 『あの頃ペニー・レインと』(2000年 ケイト・ハ…

神ナプキン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』感想。アカデミー賞受賞作品。とても楽しみました!ひょっとしたら今んところのベストかなー。いずれにせよ上半期トップクラスに気に入る映画になったことは間違いありません。以下、面白がったポイン…

花粉症には無縁な今日この頃で映画いくつか

『フォックスキャッチャー』感想。 「ブラッドスポーツ」と呼ばれるものを触りだけでも知ろうと検索したところ、見渡す限りのジャン=クロード・ヴァンダムが観測されたためソッと戻るボタンを押すに至ったので、タイトルの意味するところをよく理解できてな…

見えるこわさ『アメリカン・スナイパー』

『アメリカン・スナイパー』感想。 約1ヶ月前に鑑賞してからというもの、この映画のことが浮かんでは消え浮かんでは消えを繰り返していました。何か感想を書くならこの映画にしたいけど何も書くことが思い浮かばないなと。「戦争映画」ではなく、戦場を舞台…

いずむうびい謹製2014年映画ベストテン

あれもこれも見よう見ようと思いながら見ていない状態なんだけれど、そんな中でも見れた映画とは縁があるでしょうよというわけで恒例行事の映画ベストテンをやっちゃおうと思います。鑑賞本数はだいたい50本くらいだと思います(その辺はまぁいいかなとw)で…

どちらもベスト10入りで入れ食いイグレシア監督2作『刺さった男』&『スガラムルディの魔女』

アレックス・デ・ラ・イグレシア監督の映画を2本鑑賞。『刺さった男』感想。 「桃李もの言わざれども下自ずから蹊を成す」とは言いますが、キツい状況にある人のほとんどは「いつの日かきっと……」と、人生が好転するのをジッと待っていて、それでもその“いつ…

ママが何とかしてくれる『ゴーン・ガール』

以前、『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)制作時に言っていた「この映画のミステリー要素にはまったく興味がない」とのフィンチャー監督の言葉に嬉しくなったことがあります。OPクレジットでイメージされているように「2人の関係の変容を如何に描くか」に集…

クリストファー・ノーランはかく語りき『インターステラー』

『ゼロ・グラビティ』(’13)の宇宙空間に「ヒイィイイッ!」と体感的に楽しませてもらえたばかりなのに、1年も経たずにこれですか!とまずは自分を律するような気持ちにさせられる傑作でありました。内容を思い返すといろんなことが頭をよぎって、いろんな…