2012年最初のマイブーム到来、アレックス・デ・ラ・イグレシア監督

昨年、ラテンビート映画祭で公開された『The Last Circus』という映画がたいへんな傑作らしく、アレックス・デ・ラ・イグレシア監督に興味を持ちました。まずはその『The Last Circus』の予告編をぺたっ。

なんじゃこりゃ。お願いします。今すぐ公開してください。


何やら別の話題作が『裏切りのサーカス』という混同しがちな邦題で公開されるらしいんですが、あのう『The Last Circus』は公開されないんでしょうか。情弱ゆえにイマイチ情報が掴めないのです。これまでも本邦公開に関しては不遇の監督さんだったそうですが、ヴェネチア国際映画祭でのタランティーノのお墨付きで何とか公開にこぎつけられないんでしょうか。頼みますホント。日本ならどこへでも行きます・・・とか言うとラテンビート映画祭に行っとけよって話なんですけど、知らなかったんですよねそのときは・・・本当に後悔していますああああ!

というわけで、突発的にハマっているアレックス・デ・ラ・イグレシア監督。名前の間の「・」を打つのが早くなったくらいには染まることになった鑑賞作品4本です。

  • 『みんなのしあわせ』(2000)
  • マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾』(2002)
  • 『スパニッシュ・ホラー・プロジェクト ベビー・ルーム』(2006)
  • 『オックスフォード連続殺人』(2008)

どれもおもしろくて大満足。唯一のテレビムービーである『ベビールーム』は、ヒロインをつとめた『トーク・トゥ・ハー』(2003)の寝たきり美女レオノール・ワトリングの溢れんばかりのパイオツなど、様子がおかしくなっていく人をたのしむ屋敷ミステリー。『オックスフォード連続殺人』は監督初の英語作品で、イライジャ・ウッドジョン・ハートのふたりが数学や哲学などの知識を衒学的に語りながらある殺人事件にせまっていくストーリー。ぶっちゃけ「うあーワケわかんねー」と思いながら見ていたらば、まるで迷宮のような思考のおもしろさを味わわせてくれて、秀逸な作品でありましたね。

そして、4本のなかで特に気に入ったのが『マカロニウエスタン800発の銃弾』『みんなのしあわせ』の2本。思うに2本には共通点があって、『800発の銃弾』『みんなのしあわせ』というタイトルから察するドンパチ&ハートフルな映画の雰囲気がまずフェイクであることがたのしく、物語が進むにつれてそれまでの感想が吹っ飛ばされるような様変わりを見せてくれる展開がとても素晴らしいのです。

思うにこれはスペイン出身であるイグレシア監督の一つの特徴なのではないかと。ちょうど、カルメン闘牛士のようなダイナミックな転調や、サッカーのリーガエスパニョーラの売りである激しい攻守交替など、そういったスペインの血が映画づくりに感じられておもしろいんですねぇ。とにかく、まだ見れていない残りの監督作品も超たのしみだし、何より頼むから『The Last Circus』を公開してくれよ!まじで!お願い!悪かった!悪かったよラテンビート映画祭に見向きもしなかったのは!ホラでもボク栃木県民だからさ!上京とか自分のタイミングじゃないとなかなかアレなわけ!ね!頼むよこのとーり!


ハイ。というわけで、今さら騒いでいるボクのような情弱は、レオノール・ワトリングさんが『オックスフォード連続殺人』にて披露されたビッゲスト裸エプロンを眺めながら朗報を待つことにします。

これがホントの果報は寝てま(ry。