逆襲するは我にあり「ゼブラーマン2 -ゼブラシティの逆襲-」

どうせ最初の10分は予告だから、中に入るのはあと5分後でいいや、という具合にのんびり入場するタイプの人いますよね。何を隠そうぼく自身がそうなんですけど、最近はちゃんと時間通りに入場して、きっちりと着席しているんです。というのも『告白』と『アウトレイジ』。『告白』と『アウトレイジ』ですよ!この2本の予告編を観たいがためにしっかり時間を守ってるわけです。だってこの2本てば、めちゃくちゃおもしろそうじゃないですか!!

ちょうど今日から1ヶ月後に『告白』公開ですね。今せっせと原作を読んでいるとこなんですが、基本的には映画を観る前に予備知識とかは入れないんです。何も知らなければ何も知らずに観るし、何かを知っても確かめるまで疑ってかかります。それなのに原作を読んでいるのはあらかじめ物語は頭に入れておいて「映像に集中したいから」。牛乳が飛び散るシーンを観てビビッときてしまったのです。

『告白』の1週間後に公開される『アウトレイジ』はもう強烈としか言いようのないパワフルな予告編で、観るたび観るたびに圧倒されています。こちらもいつもは不勉強なぼくが重くて軽い腰をあげ、未見の北野武監督作品をせっせと観ているわけです。なんか集大成的なニオイがするじゃないですか。それにあれほどの役者が集まっているとはいえ、「全員悪人」という作品の予告編がシネコンでバンバンかかるなんて凄いじゃないですか。『アウトレイジ』があまりに格好良すぎて、今の世の中、金より出世!という若者が増加し、それに困り果てた方々が「非実在悪人」なんてこと言いだしたりして(笑)

ゼブラーマン2 -ゼブラシティの逆襲-』はそんなトンデモ規制の最終形態である、警察官や権力者は5分だけ犯罪が許される「ゼブラタイム」という法がしかれた世界。一見おちゃらけムービーや『ダークナイト』に似たクライシスムービーに見えるけど、ぼくが勝手に読み取った部分には「日本映画」として期するものを感じました。日本が世界に誇れる「刀」と「怪獣」、「日本人の魂に斬れないものはない」という超カッコいい台詞、あえて扱った白黒つけられすぎて満腹状態のテーマ。世界一の映画大国アメリカの事暴力の象徴である知事。知事を倒すのが「女」なのは、日本映画界においてオリジナル脚本で傑作を撮り続けている監督が女性だから。まあそんなこんなのメタっぽい視点で観てみると、映画として楽しみが増えるはず。5分だけ!5分だけ!スッキリしたいわッ!

来月やってくる日本映画の逆襲。40週連続1位2位独占、是非ともお願いします。(★★★★)