ジャンル:トム・クルーズ『オブリビオン』

オブリビオン』感想。

意識して追いかけていたわけではないけど、出演作品の多くを見ている大スター、トム・クルーズ。2013年は、これからも続いていくであろう「トム・クルーズ」という歴史においてターニングポイントになるかもしれませんねぇ。というのも、2月に公開された『アウトロー』(2012)につづいて、トム・クルーズトム・クルーズによるトム・クルーズのための自己言及みたいな雰囲気を感じたんですよねぇ。前者は話のグズグズっぷりに退屈しちゃったけど、後者のこの映画は楽しみました。

「忘却」を意味する『オブリビオン』のタイトルを印象付ける様々な描写がありました。「最後のスーパーボウル」は、その場その瞬間に居合わせた者に一生残るであろう「感動」のことですね。湖畔の隠れ家で聴く「音楽」は、歌詞の意味や曲の特徴まではわかりませんが、まぁ、たぶん色褪せることない文化、温故知新みたいなことなんでしょう。あの頃ぁ良かったぁねぇなんつって人々がそれらを回想する。そんな瞬間が、もうすぐ、もしかしたらすでに、「トム・クルーズ」という存在にも訪れるかもしれないんですよね。

言葉そのものがいち映画以上の意味を持つ『スター・ウォーズ』(1977〜)や、SF映画の代名詞である『2001年宇宙の旅』(1968)といった名作は、時を越え世代を超え地球上に存在しています。トム・クルーズもまた、そんな高みを目指した元年に2013年はなるんじゃないかなと思いました。とりあえずこの映画においては、まだまだオレは現役だぜ!って感じだけど。大げさかな。まぁ、でも、ホントに楽しかったからさ。ヴィキさん(asアンドレア・ライズボロー)は可哀想だったけど!とっても可哀想だったけど!!おわり