夏はもうたくさんで映画いくつか


『唐山大地震
大災害により離れ離れになったある一家の大河ドラマ。ボクはエヴァ世代なので日本人の信条は察しと思いやりって言葉が頭にこびりついているんだけど、それは何も日本人の特権じゃなくて人間にかくあるべきだよなぁと思った。地震のシーンとか本当に恐ろしくて、どうにもできず泣き叫ぶ場面とか凍りつく想いにさせられるんだけど、芯の部分でグッと強さを見せてくれる。素晴らしかったです。



『激戦 ハート・オブ・ファイト』
総合格闘技の描写をよりホンモノに近い形でアクションとして見せてもらえた。グラウンド時の蹴りとか後頭部への打撃とか、あと2ラウンド耐えれば勝利ってルールはどうなんだってのはあったけど、おもしろトレーニング機材が満載なのと雨漏り修理をトレーニングのリズムで見せてくれたりもして楽しかった。全体的に雰囲気が爽やかなのもイイ。後半へ進むにつれて弟子と父親のエピソードがちょっと不足していく気もしたけど、師匠パートの娘シウタンが強烈な魅力を放っていたので文句なし。総合格闘技映画、もっと作ってほしいです。



『オオカミは嘘をつく』
イスラエル映画。少女の惨殺死体が発見され、容疑者と思わしき人物へ警察は荒っぽい尋問を行う。が、その様子の盗撮動画がYouTubeにアップされ、警察への批判が殺到する。事を収めるには容疑者に罪を告白させ、警察の「正しさ」をアピールするしかない。形だけの停職処分を受けた1人の男が容疑者をさらいに向かう。時を同じくして、惨殺された少女の父親もまた容疑者の誘拐を企むのだった。

これは面白かったです!余計なフラッシュバックとか無くて、気持ち良く楽しませてもらえました。途中、こいつはやっぱりシロ?こっちがクロ?などと惑わせてもらえて見応えありました。ストーリーについては、なんなんだこの親子(笑)ってならざるを得ない。少女の惨殺死体だからロングショットだったんだろうけど、それがなかなかキマっていたし、車と自転車の事故を予感させる走行シーンなど、画的にもたいへん楽しゅうございました。あーあ……って感じに終わる映画はたまに見るとイイもんですね。