「ヤッターマン」

深田恭子が肢体を露わにしたあのドロンジョ衣装。大して可愛くない福田沙紀が何故だか可愛く見えるあのヤッターマン衣装。櫻井翔は置いといて、生瀬勝久ケンドーコバヤシらの「大泉洋ネズミ男」を軽く凌駕する再現度。鑑賞前の心持ちはこんなところ。

まず、三池崇史監督に「ありがとう!」と言いたい。もはやセクハラ。もはや暴走。それが三池崇史という男の中の男。豪華出演陣もこれを承諾したのだから全員尊敬せざるを得ない。

ただ、阿部サダヲ親子のメロドラマは蛇足に感じた。しかしそんなときも忘れない「岡本杏理の足」。あんなメロドラマには綺麗な足くらいしか価値がないのだ。唯一、期待にそぐわなかったのがヤッターマン2号vsドロンジョヤッターマン1号を賭けた一騎打ち。女同士の争いをレズビアン風の演出でやってほしかった。

「こんなことが許されていいのか!?」という感覚こそが異常なのだと、この世知辛い世の中で思い出させてくれる破天荒な作劇を「ヤッターマン」でやってくれた。

きっと「ヤッター♪ヤッター♪」と喜んでやがるに違いない。(★★★★)