「マンマ・ミーア!」

ABBAの歌の心地よさと、「いくつになっても女はこうでなくっちゃ!」という女性賛歌がめちゃくちゃ気持ちいい。物語やダンスの「自由さ」と「下品さ」がABBAの幅広い人気の秘密なのかも。

だーけーど。アマンダ・セイフライド擁する若者組とメリル・ストリープ擁する熟女組の対比が弱く、熟女たちのはしゃぎっぷりが「母と娘の絆」に繋がりきれていない。娘の友達2人は消えてしまう始末。感動できそうな話だったので、ここはちゃんとしてほしかった。

一番の問題は言わずもがなピアース・ブロスナン擁する父親組。彼らを軸にしてしまったのが痛い。彼らの歌は最悪だし、「父を知らない娘」を描いた場面は冗長。大団円も色々くっつけて適当な感じ。ガールズパワーが前面に出た映画はどうしても男性の居場所がなくなってしまう。ごっそり話を変えてほしかった。

と、まぁ粗探しすれば尽きないが、基本的には楽しめた。大女優メリル・ストリープの目を疑うはしゃぎっぷりと、アマンダ・セイフライドのぱっちりお目目とぷるんぷるんな胸を見れば、某配管工も驚くだろう。

見て良かったと思えるとても楽しい作品でした。(★★☆)