「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」

プラダを着た悪魔」の監督作。原作はオーウェン・ウィルソンが演じた新聞記者の実話らしい。そうとは知らず、単なるお涙頂戴の犬映画だと思ってました。おバカなわたし。

名前の由来がボブ・マーリィだったので、音楽名付け繋がりで「ベートーベン」を思い出してしまい、その後の展開を、「おバカなマーリーが家族のピンチを救うハートフルコメディ」と想像する。てか観る前は大筋はそうだろうと思ってた。出会った数分後に、驚異的なスピードで劇中時間が経過し、一気に子犬を卒業するマーリー。正直、「セールわんこ」のときのマーリーにかなり萌えたので残念。この辺から予想とは違う映画になり始める。

ジェニファー・アニストンの癇癪持ちや、オーウェン・ウィルソンの仕事への悩みなど。結構、家族描写に時間を割いているあたり、メインは犬じゃなくて家族らしい。んで、これも子供があっという間に成長したり、時間の経過が早すぎて面白くない。

その子供たち。長男パトリックが父親似で、長女コリーンが母親似というのをチラリと見せたり。次男コナーが「僕は君の弟」と言ったり、とても微笑ましい部分があるだけに、もっとマーリーを中心とした物語を丁寧に描いてほしかった。なんか原作のおいしいところをほとんど詰め込んだ気がする。読んでないけど。「子供が夜泣きしたときに9時間も見守った」ってかなりベタだけど、それを見せてくれ!犬に癒されに来たんだ俺は!

原題は「Marley&Me」か。またえらく長い邦題をつけたもんだ。「おバカ」って言葉はヘキサゴンにあやかったのか?まぁ、基本的には「イイ話」で収まってるので、嫌な思いはしなかった。あ、オスならボブじゃねーか?いやマーリーのほうがイイか。(★★☆)