「トワイライト〜初恋〜」

少女とヴァンパイアの禁断の愛を描いたステファニー・メイヤーの世界的ベストセラーを映画化。全米で大ヒットを飛ばし、既に続編製作も決定しているらしい。んで、その続編にはダコタ・ファニングがでるんだとさ。そのために観に行ったようなもんだ。全編通して苦笑いするしかない駄目映画っぷりなわけだが、素直に笑ったネタが1っだけある。卒業式の帽子を飾るジョークだ。ありゃ傑作だわ。エドワードは1918年生まれらしいから30個くらいあったのかなー。

あとはね、面白いと思ったところも1っだけある。主人公ベラを仲間に入れてくれる友人たちの親切さだ。せっかく転校初日から話し掛けてもらってるのに、「私は1人で静かに悩むタイプなの」と足蹴にする両親の離婚で心を閉ざしてしまった可哀想なベラ。そんな彼女と執拗に友達関係を結ぼうとする寛容さは見習わなければいけない。おまけにプロムにまで誘ってくれるんだ。嘘ついて断るけど。あんなイイ奴らと出会える確率は300年に1度くらいじゃないかな。

戦闘らしき場面は劣化版「ジャンパー」だ。まだ「どろろ」のほうがマシかもと思えるレベル。野球のつもりらしい場面も、まだ「少林少女」のほうがマシかもと思えるレベル。てかよくこんな出来で世に出せるな。仮にもベストセラーなんだろうに。関係者はマニーとセックスしか頭に無いな。そして、それが叶ったわけだ。おめでとう。

この映画の残念なところは、「少女とヴァンパイアの恋」という設定が魅力なだけで、映像的にはロマンチックなシーンとか、ドキドキするシチュエーションとかが1っも無いこと。キラキラ輝いてるのは奴らの肌だけで、俺の心と目は冷え切ったままだった。

ちょっぴり抱いていた期待感は見事に裏切られることに。初恋なのに倦怠感を味わわされました。(★)