「スター・トレック」

めちゃくちゃ楽しみにしていたSF超大作を鑑賞。今、俺の中でギレルモ・デル・トロフェルナンド・メイレレスと並び「間違いない監督」の1人であるJ・J・エイブラムス。昨年、彼は「クローバーフィールド」という快作を生みだし、ゴジラを見て育ってきた俺の心をガッチリと掴みやがった。館内の明かりがついても、しばらく立ち上がれなかった感覚は今でも鮮明だ。ED曲の「ROAR!」は脳内BGMで流れ続けている。そして本作では「スター・ウォーズ EP1」の華麗なライトセイバーアクションに衝撃を受け、究極の大娯楽作と言える旧三部作にドップリつかることとなった言わば男子の心得とも言えるSF心をガッツリと刺激し、長らく冷え切っていたその心に見事に火をつけてくれた!

スター・トレック」についての知識はゼロ。おかっぱ頭の奴がいるってくらい。「トレッキー」なんて言葉はつい最近知ったよ。いつかは見てみようと思っていたけど、やっぱりあまりに膨大なシリーズ量に萎縮し億劫がっていたのだ。そんなときに飛び込んだ「エイブラムス監督でリメイク」というニュース。「LOST」は見てないけど「クローバー〜」で彼に心酔してしまった俺は「あえて過去作は見ずに、エイブラムスに委ねてみよう!」と寸分の迷いなく決心したのであった。そしてその決心はやっぱり「間違いない」という答えに至った!

「スラショー」や「R2−D2」←見つけられなかったぜチクショウ!と、サービス精神旺盛なエイブラムスのことだから、おそらく過去シリーズを見ていれば120%楽しめるんだろう。けど、リメイクの意義は俺のような人種をどう楽しませるかという点で問われる。これが懸念材料だったはずなんだけどそこはエイブラムス。いとも簡単にクリアーし、なんとも完璧に新生スター・トレックを作り上げてくれた!俺がハマったんだから「新生」だ!ここまで同じような文体で褒めちぎるのみだが、興奮しているので書き直さないぞ!

SF映画描写として丁寧だと思ったのは、宇宙空間を無音にしたこと。あれ感覚的には自分もそこにいるように感じられるよね。様々な国の人間たちが意見を交わす場面も、1人でも共感できればもうあなたも乗組員ですよといった感じに楽しめる。フォード大統領に「エンタープライズ号」と改名させる熱意を生むのも納得だ。あと登場人物がとにかく親しみやすい!真逆な性格のカークとスポックが協力なんてした日にゃ鼻汁ノンストップだ。個人的にはチェコフとスコットから目が離せない。金髪美女がいないのは心残りだけどナース服がナイスです。いくつもシリーズ化されるべき魅力だとこれまた納得だ。

凄いSF映画を観た!というこの満足感を「スター・ウォーズ」以来、久々に呼び覚ましてくれた!長く苦しいかもしれないが、三作くらいの舵取りはエイブラムス・キャプテンお願いします!!(★★★★)