「G.I.ジョー」

人気フィギュアを映画化したらしい正義の機密組織vs悪の秘密組織の単純明快なアクション映画。予告編を目撃したときは「なんか色々と既視感があって微妙だなぁ」という印象で、観ようか迷っていたんだけど、やっぱ週に一度は劇場に足を運びたいということで行って参りました。行くと決めたら期待するタチなのでスカッ!とできたらいいなぁ、なんて考えながら劇場に到着し、ふと館内にある公開予定作品ポスターを眺めてみると、「トランスポーター」「96時間」「サブウェイなんちゃら」「アドレナリン」と、アクション系ばっかりなことに気付いた。うーん、全部微妙だ(笑)

で、本作ですが、まぁそれなりに楽しめはしたんだけど、やっぱり微妙でした。アクションはひとまず置いといて、物語がもはや「物語ることを放棄した」ような感じで、冒頭のお話も回想でやればいいじゃん!なんて思ってしまったんですけど、まぁ退屈するほど酷くは感じませんでした。かと言って面白いわけでもない(笑)印象に残ったのはイ・ビョンホンの回想シーン。久しぶりに東京ではなく「トーキョー」を見た気がします。お話もあまりにどうでもよくて、子供が戦い始めたときには頭を抱えたくなりました。そんなこといいから早く話を進めろ!と(笑)

いきなり大爆発の連続で始まり、「ジョーク」が「ジョー」になるサクセスストーリーをサクサク進めてくれて、これは期待できるぞ!とニヤニヤしていたんだけど、回想入りまーすとクローズアップされた瞬間に「え?笑」とニヤニヤの意味が変わってしまいました。敵のマッドサイエンティストマリリン・マンソンにしか見えず、誰やねんとか思ってたら回想であっさりネタバレしてくれて、「逆恨みにも程がある(笑)もう誰でもいいよ(笑)」と興味が薄れ眠くなってしまいました。

そして肝心のアクションですが、これはとてもよかった!特にパリのカーチェイス!加速スーツの加速っぷりが、常人には無理なのかどうかちょっと微妙な速さで「速い…な」と、かなり絶妙でした。パンフレットに説明書ついてたりしないかな。いちいち車を飛び越えるので「避けて走れよ!笑」とスクリーンに指さして笑いたくなるような気分に。「交通量が多いわ!」にはついに我慢できなくなって声出して笑いました。ぼくはポップコーンをむしゃむしゃしながら観ていたんだけど(音を立てずにね)、なんか食ってるのも笑ってるのも見た限りではぼくだけでしたねぇ。みんなお行儀いいんだなぁ。20世紀少年のときは酷いんだろうな(笑)まぁ欲を言えば漫画っぽいポージング、セリフがほしかった。あと「ちゃんねー」がいまいちで、ミーガン・フォックスの最強さを再確認することに。

本作のような「お金がかかってるB級映画」にはなかなかお目にかかれない。続編ではアイアンマンにならない程度に加速スーツをパワーアップさせて、より「科学的」にお願いします。(★★☆)