バーカ「ROOKIES -卒業-」

夢にときめけ!明日にきらめけ!っしゃー!!という映画を観ました。ぼく原作は連載中に読んでて、当時かなりすきだったんですよ。同じ頃に連載されていた『ホイッスル!』と併せて毎週青春スポーツ風景をたのしみにしてましたねぇ。で、最近はそーゆーすきな漫画が実写化されると大体がっかりさせられるじゃないですか。あーでもないこーでもないって。でもですね、本作のキャストを初めて見たときは不思議とそれほどショックがなかったんですよ。小出恵介はいちばんがんばってて十分納得できる。高岡蒼甫はやや我慢が必要だけど演技がまるなのでよし。市原隼人城田優はがんばって顔つくったり声を変えてるのでまぁおもしろいと思います。ほかのやつらも良いとこ悪いとこありますけど、総じて「がんばったで賞」をあげてもいいんじゃないでしょうか。きっとこいつらはこいつらなりに努力してるんでしょう。「がんばってる奴はきらいじゃない、、、がんばってる奴はきらいじゃないんだ(キラーン☆)」by小出恵介(病室にて)。大事なこt…略。

さて、そんな甘々目線のぼくですが、ドラマ版は1話も拝見しておりません(笑)なぜかって原作を嫌いになりたくないからです。原作のなにがすきって、あのくちびるを尖らせた独特の表情がすきで、ニコガクナインみんなその表情をするのにそれぞれ個性があって、個性があるから当然試合はおもしろくて、と、あの絵ありきの「すき」だったんですよ。だから実写化に求める要素なんてひとっつもなかったんですね。いくら市原隼人が眉間にしわ寄せてがんばっても「がんばったで賞」はあげるにしても観るには値しないと判断しました。そしてその判断は正しかったと放送中の周りのウケをきいてわかりました。

映画についても劇場公開時にほんと欝になるくらい話をききましたね。友達でスタンドの応援に行った阿呆がいるんですが、目に涙を浮かべながら語るんですよ、夢にときめけ!明日にきらめけ!って。あ、これはぼくの心のどこかに「っしゃー!!」したいという勝俣州和がいるからかもしれないけど、この大流行した台詞、ぼくはけっこう好きです。金八先生が言うような金言ではけっしてないけれど、川藤幸一というまっすぐな男が言ってる言葉ですから。そして乗っかるのはニコガクのヤンキーどもですから。キャラクター性が普通にでてる普通の良い台詞だと思います。漫画ではどちらかと言うとONE FOR ALL ALL FOR ONEという野球にぴったりの言葉を推していたと思うんですが。まぁ、香ばしさをだすあたりがTBSクオリティーですかね。

役者陣には「がんばったで賞」をあげますが、本作のうんこなトコは映画であることを無視してるとこです。音楽がうざいのはあれなんですがファンは音楽に涙腺をやられるようです。でも映画ってやっぱまず映像じゃないですか。んで映画館ってすごく画面がおっきいから、いろんなとこを観るじゃないですか。役者の顔だけじゃなくてね。そこがテレビと同じ撮り方なのは仕方ないにしても、いくらなんでも「おかしなモノを映り込ませすぎ」なんですよ。ひとつは応援席。試合中にベンチの川藤らが映されると、時折画面の上に「ぴょんぴょんもじもじしてる女子高生の生足!!」が映ってるんです。毎度なら慣れると思うんですがたまにだからタチが悪い。女性のあの部分だけを映すとか変態ですか?ふたつめは見事甲子園の切符をつかみ、マウンドでよろこびを分かち合うときに映るカメラマン席。ひとりだけ身を乗り出しすぎ!!大事なシーンなのにいいの!?ってぼくはここではじめて泣いちゃいました。笑い泣きだけど。あぁ、笑いといえば渡部篤郎の役回りがギャグ担当で素晴らしかったですね。

最後に、宗教的な手法で宣伝をしたTBSに「がんばりすぎで賞」を授与。ゴーニコガクゴー!(★)