晴れのち曇り「縞模様のパジャマの少年」

祝!『ハングオーバー』劇場公開けってーい!ということで気分は爽快!晴れ模様!な今日この頃ですが、いやはやめでたい限りですね。まあ栃木はどうなるかわかんないんですけど、ぼくもちゃっかり署名させてもらったので劇場公開時にはどこへでも行っちゃいますよん!てか公開日はDVD発売の3月より遅くなるのかな?それとも発売が遅れるのかな?まあどっちにしろ劇場で観るまでDVDは無視!これがホントのDVDスルーってか!わはは!(痛)と、まあそんな気分に浸りながら、いつも読んでいるレビューサイト『まどぎわ通信』でベストに輝いた本作『縞模様のパジャマの少年』を観たのですが…いやあ…なんてゆーか…だめですね…ぼくにはつらすぎました…映画を観てこんなにうなだれたのは初めてってくらいガックリきてしまいましたよ…。

まず映画を観て思い出したことを。あれは中学んときだったかなあ。彼の小泉純一郎氏が首相を務めていたときのことです。中学から高校まで勉強道具を学校に置きっぱなしでまじ親に迷惑かけた本当に、なぼくでありますから、当然なんの知識もないんですけど、当時、ぼくには氏の異常な人気っぷりがどうも理解できなくて、なんで政治家のひとをまるでアイドルみたいに持て囃すんだろう?という疑問を抱えていたんですよ。周りのみんなも「かっこいい」とか「頼れる」とか言って褒めちぎるもんだから、ひねくれ者のぼくはますます信用できなくて、、、。だから小泉氏が嫌いだったって話じゃなくてですね、ぼくはとにかくただ怖かったんですよ。その「政治家」という人に対してみんなの抱く「愛着」が。

んで、そのなんかいやだなあ…という気持ちが強まる出来事がありました。偏差値がぼくとどっこいで仲良く勉強道具置きっぱなしの友人がいたんですが、そいつはあゆだGLAYだラルクだ言ってる時代に、ひとり『X-JAPAN』まあXを敬愛していたんですよ。だからとは言わないけど学校でも結構のはぐれ系でですね、勉強なんかしねーよ!世の中がどうとかおれには関係ねーし!なんて普段から言っちゃうやつでした。ある日、そんな彼の家に遊びにいったらですね、目を疑うモノがあったんですよッ!hideやyoshikiのポスターと並んで、「改革」という文字とともに顔が大映しになった小泉純一郎のポスターがッ!!それが物凄く禍々しく見えてしまったぼくは思わず「なにこれ!?きもちわるっ!!」と言ってしまったんですよ、でも彼は「なんで?かっけーじゃん?」とまったく意に介さない様子で…。そののちに小泉氏が「フォー、、、エバラーッ!」してたときには「やっぱわかってんなあ」なんつって喜んでましたね。この映画を観ていたら、そんなことを思い出しちまいました。

まあ何が言いたいかってーと、ものすごーくリアルなんですよ、登場する子どもたちの感情描写が。言葉にする疑問もそうなんですけど、戸惑ったときの目の泳がせ方とか喜んでるときの全身で笑う感じとか、痛いくらいに伝わってしまいました。それだけに予想はできてしまうんですけど、その「予想できてしまう」ことさえも、なおさら「悲劇性」を強めているよなあ…と。とにかく久しぶりに堪えました。たぶん映画館で観ていたら真っ白になっていたことでしょう。気持ち良く「いい映画」とは呼べないけれど、素晴らしい作品でありました。

なぜ、どうして、そんな、まさか、、、。つないだ手にぼくの心は曇り模様。(★★★★)