アメリカンドリームまたひとつ「しあわせの隠れ場所」

これはサンドラ姐さん、ハマり役!あまりのかっこよさに惚れ惚れさせてもらいました!なんかいっつも旅行帰りみたいな格好してるんだけど、これがまたバッチリ似合ってしまうんですなあ。さすがセレブ。ぼくは相手に合わせてド○にもド○にもなれちゃうんですけど、サンドラ姐さんの前では超ド○になってしまいますね。もうほんっとすっごくよかった!ゴールデングローブおめでとう!!

という映画だったわけですが、けっこう映画を観るときって「実話」ってゆー冠がつくと妙に構えてしまったり、無理に納得してしまいがちなんだけど、この映画の場合、泣く場面も笑う場面もそんなに押し付けがましくなくって、たしかにニヤッとしたりウルッとしたりはするんだけど、全体的にはむしろ落ち着いて観続けることができて、観ている間に自然に納得できて、観終えたときにちょっぴり幸福感が味わえる、みたいな感じだったのが好きですね。微妙な変化だけど観る前は「いい話」止まりの印象だったのが、「いい人」ってゆー印象に変わってて、ちゃんと人物としての魅力を普遍的に描けていたのが素晴らしかったと思います。

もちろん車を「欲しがってたろ?」なんつってホイポイカプセルから出すみたいにプレゼントできちゃうのは「普遍的」とは言えないけど、段々と「ほんとうに真心でやってるんだなあ」と納得させられてしまうんです。自分の「慈悲深さ」に酔ってあーゆーことする人はあの貧民街には近付けないはず。ああ、境遇は180度違うけどキャラクター的には『エリン・ブロコビッチ』のジュリア・ロバーツを思い出したね。やっぱり「いい人」って根本的にはなんか同じモノ持ってんだよきっと。

いいなあ、と心底思えたのは超ド○になってしまうぼくに対して(対してはいない)、サンドラ姐さんの前で飄々とした夫を演じた旦那役のひと。一家の過去とかはまったく描かれないんだけど、夫婦の会話の所々に深い信頼関係が感じ取れて、すごく微笑ましかったです。子どもたちふたりにもそれぞれ味があって、きちんと物語に参加してくれてのもよかった。てか娘役の子めちゃ可愛い!

「THE BLIND SIDE」。目を背けなかったテューイ一家のチームプレーに、とびっきりの拍手を!(★★★★)