秋の夜長に見た映画いくつか


『捜査官X』(自宅鑑賞)
映画の印象が何度も変わっていく様子は、まるで予測不能の天候のようで面白かったです。理想と法の戦いをする金城武と血の呪縛から逃れようとするドニー・イェン。この二人の人間くさいドラマを盛り立てるのが、舞台にある自然と骨の髄に訴えかけるようなサイケな音楽です。女優陣もタン・ウェイが久しぶりに見られて良かったし、ラストのビックリ描写もこの物語がその地に根付いているようで好きでした。



『WINWIN ダメ男とダメ少年の最高の日々』(自宅鑑賞)
主人公ポール・ジアマッティが、ひょんなことから出会ったやさぐれ少年とイイ話を繰り広げる〜みたいなお決まりのモノではなく、その「ひょんなこと」すら後に突っ掛ってくるイイ映画でした。尚且つ、問題が全てまるっと収まるわけじゃなく、映画が終わってからこれから時間をかけて解決していくんだろうな、というあたたかい気持ちにさせてくれるのも好きでした。



リンカーン/秘密の書』(劇場鑑賞)
クライマックスでまさかの寝落ちをかましてしまい、どうやって決着がついたのか見てません(笑)でも、映画の最終的なパッケージングのされ方をそれまでに察知させないのはお上手だなと思いました。野蛮なイメージのある斧がオシャレアクションになってたのも良かったです。



『ツナグ』(劇場鑑賞)
「こりゃあ、一歩間違えたらホラーだなぁ」と、最初のエピソードで思っていたら次の橋本愛vs大野いとのマッチアップがなかなかコワくて良かったです。とにかく、今、この二人には色んな役をやってほしいなぁと改めて思いました。本当に楽しみ。



エクスペンダブルズ2』(劇場鑑賞)
本編が始まってから「このあとすぐッ!」みたいなコトをやったりしてきて最高。そのままエンジン全開全速前進、ガス欠したら後ろから押してくれて最高。もはや何でもアリフォルニアの最高シリーズ!



幸せへのキセキ』(自宅鑑賞)
キャメロン・クロウ監督作品。最高でした。娘の屈託のなさをキッカケにしたと思ったら、娘は娘なりに悩んでいるし、父親も息子も動物園の飼育員もそれぞれ悩んでいます。これらを動物たちの神秘性に頼るんじゃなく、人間同士の歩み寄りで解決していくのも好きでした。見終わったあとに動物よりも其処にいる人間たちに会いたくなります。



『ポテチ』(自宅鑑賞)
伊坂幸太郎×中村義洋タッグ4作目。とっても面白かったです!このタッグで一番好きな作品かもしれない!とまで思っちゃいました。ニュートンの何たらや三角形のふんたらなど、すでに決まっている事柄が多い世の中で、偶然のいたずらにしろ気まぐれにしろ自分に巡ってきた出来事に全身全霊取り組んでみるといった前向きな物語でありました。役者陣では濱田岳大森南朋は見慣れた安定感で、伊藤歩吉高由里子を混ぜた感じの木村文乃が特に良かったです。おわり。