ヨーロッパでよう立派になりまして『ワイルド・スピード EURO MISSION』

ワイルド・スピード EURO MISSION』感想。

会う人会う人に「お前達、リオではハデにやったらしいなぁ」とか言われまくるのが、シリーズの自画自賛みたいで楽しいです。確かに、前作『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)は最高でした。ヴィン・ディーゼルvsドウェイン・ジョンソンという、別に、夢には見ちゃいないけどやるってんならそりゃアガるしかないっしょな感じの頂上決戦、終盤の金庫引きずりムリムリ大作戦、極上という他ないアクションエンターテインメントがほとばしっておりました。

で、今回6作目の何がイイって、おなじみの連中に対する特別扱いに次ぐ特別扱いですよ。高慢なディーラーに貧乏人呼ばわりされてから任務に必要な高級車をまとめ買い。それと、必要であれば刑務所へ送り迎え付きでVIP待遇しちゃう。もう最高に気持ちがイイです。そもそもコイツ捕まえたら恩赦あげる。もれなく全員にあげるってのがねぇ。この特別感。このエージェント感。この「オレたち感」なんですよ。

そういったもんを「家族」と表現するドミニク御一行と仲間を部品扱いする悪党一派の対決。演出と物語との間に必然性を見いだせるあたり、良い意味でフツーの傑作だなぁと思いましたね。もちろん、見た目にも楽しくて、車を走らせるのは朝飯前なので車で戦車倒しますし飛行機も墜落させますといった車殺法に加え、ミシェル・ロドリゲスvsジーナ・カラーノのこれまた夢には見ちゃいないけど決戦、そして、そこまでやるかのツープラトン。おまけにシリーズ中唯一浮いてる感のあった(めっちゃ好きだけど)3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006)に見事にブリッジしてみせるというシリーズ愛の轟き。素晴らしい。素晴らしすぎます。というわけで、文句なしに大好きな映画でありました。次回作はいつもよりスパン早くて来年!楽しみ!おわり