全俺震撼。驚異の1日700,000,000回再生。『ホワイトハウス・ダウン』

ホワイトハウス・ダウン』感想。

夏だ!海だ!ホワイトハウスだ!ってなわけで、6月に公開された『エンド・オブ・ホワイトハウス』に続いて今年2度目となるホワイトハウスぶっ壊し映画です。いやーーー面白かったです!すっごい楽しかった!やっぱり夏休みはこうでなくっちゃ〜!という感じがふんだんに盛り込まれておりました。『エンド・オブ・ホワイトハウス』の極限テロリズムも良かったですが、どちらかといえばボクは断然こっち!

オープニング。いつものアレよろしくと描かれる優雅な飛行シーン。当たり前ですが「大統領」には「特権」があるんですね。テロリストたちは、その特権を奪うために爆破、人質、立てこもりと殺戮行動に走ります。中にはハッキング中にクラシック音楽かけて指揮者気取りなんていう見慣れた悪趣味野郎もいましたが、そんなテロリストと相対するシークレットサービス達も「指揮系統」という特権を譲ろうとしないんですね。「アナタが最初にこの事件の謎を解き明かすかもしれない」なんていう餌をまいたり/食いついたりなんてのもありました。

主人公ジョン(asチャニング・テイタム)は、娘エミリー(asジョーイ・キング)へホワイトハウスのツアーチケットというプレゼントをします。これも特権ですね。彼が警護官を目指すのは「エミリーに特別視してもらう」という目標を達成するためで、「図書室」に入ったらヤヴァイことはわかってるのに「あぁクソぅ!オレはバカだな!」と歩みを止められないのは、最大のピンチであるそのときこそが千載一遇のチャンスだからです。そう、世の中には特権が溢れているのです。

つまり、この映画の登場人物は、自身の欲求に正直なひとたちばかりなんですね。だから面白い。ソイヤー大統領(asジェイミー・フォックス)にしても任期中に何かを成し遂げたいという気持ちが信念としてあるし、犯人の説得を依頼される女性も身を挺して心の内を叫びました。こういった解放感同士のせめぎ合いは、見ていてとっても気持ちがイイんです。夏にピッタリ!

ローランド・エメリッヒという映画監督は「破壊」をスイッチにして人間模様を描くヒットメーカーですが、「ゾンビ」をスイッチにして人間模様を描く始祖である『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)を劇中にチラリと登場させたことには何か意図があるのかもしれません。まぁ、これは、今ふと思っただけです(笑)

そんなこんなで、映画が最終的に掲げるのは、大統領そのものに夢中になっている少女。アメリカという巨大ロボを操縦・指揮する特権に心ときめかせる純真さこそがイチバンである、という大正義なのでありました。夏だ!海だ!パシフィックリムだっ!!!!!!おわり