いずむうびい謹製2013年のベスト映画

いずむうびい謹製ベスト映画のマスコット・ピルグリムさん。

2013年も終わり。今年は何だか長かった…。特に大きく変わったわけではないけれど、1日の密度が変わってしまった気がします。今、昨年のベスト映画記事を引用してコレ書いてますが、その頃との心境の違いに驚いています。まぁ、それはそれとして、映画のほうは大豊作。現時点でも見たい映画を見きれていない状況ですゆ。『ハンガーゲーム2』を見てからベスト出そうかなと思ってたけど、ぷぷっと出しちゃいます。ぷぷっ

2013年ベスト10

01.『パシフィック・リム
02.『ゼロ・グラビティ
03.『Warrior』
04.『クロニクル』
05.『風立ちぬ
06.『LOOPER/ルーパー
07.『イノセント・ガーデン
08.『マジック・マイク
09.『サイド・エフェクト
10.『ルビー・スパークス

以下、ベスト10感想。

01.『パシフィック・リム

今年のベストどころか28歳なうでベストな1本。ボクという人間が味わえるMAX値の感動を引き出してくれました。作品を形容する言葉はいくつか出せるけれど、作品への感謝の気持ちをうまく言葉にできないもどかしさがあります。ただただ、ありがとう。パシフィックリム!


02.『ゼロ・グラビティ

およそ90分の映像が脳裏に焼き付いていると再認識し、それから感覚が呼び起こされ、音楽が何となく脳内再生。そうして、映画の輪郭が浮かび上がったところで、意味や深みを書き加えてイメージを手に取り、心の棚にそっとしまう。ハイ。生きてる感じします。


03.『Warrior』

海外盤で見てしまった2011年の作品を入れちゃいます。トム・ハーディの悲愴感がまじでハンパない。映画を見るとき「映像への没入感」は魅力を測る要素のひとつですが、他(観客すらも)を寄せ付けない切れたオーラを発するトム・ハーディにはたいへんな畏怖をおぼえました。でも、一番好きなシーンは、旦那の連絡に飛び跳ねて喜ぶ奥さんのところ。


04.『クロニクル』

デイン・デハーンという役者とは、これから長い付き合いになりそうです。ボクという人間にしっくりきました。お年頃男子の決定版。


05.『風立ちぬ

今年のベストヒロイン賞は菜穂子へ。泉の前で、二郎と再会を果たしたときにいう「里見菜穂子と申します」のシーンにグッときっぱなしです。高畑勲監督の『かぐや姫の物語』の主人公たけのこも「夢破れる者」という点では一緒かも。しかし、「ある作家の引退に納得させられてしまう映画」というのは、初めての体験でした。


06.『LOOPER/ルーパー

今年1発目に見た映画。ゴールテープは見えているけど、じゃあそのテープを切るときに何を思うのか?というような映画だったと思います。ライアン・ジョンソン監督には、これからも注目していきます。


07.『イノセント・ガーデン

ミア・ワシコウスカという女優を総決算するときが来るとすれば、この映画をまず思い出すでしょう。どんな役を演じたとしても「stoker」の血を流すことはもう無いはず。その「1度きり」をハリウッドデビューで撮っちまったパク・チャヌク監督まじヴァンパイア。


08.『マジック・マイク

昨年の『エージェント・マロリー』(2012)につづいて、スティーブン・ソダーバーグ監督作品に魅了。彼の手掛ける映像は見ていて落ち着くことが多いんですけれど、この映画ばかりはハジけました。異様にテンションが上がりました。あ、色調はやっぱり落ち着きました。


09.『サイド・エフェクト

ルーニー・マーラのこの表情だけでメシいけます。「副作用」という意味の原題から「深淵を見るとき深淵もまた〜〜」な感じがしますが、見られているとわかってはいても覗くことをやめられない底知れなさにやられました。監督、また戻ってきてください。


10.『ルビー・スパークス

公開は昨年末ですが、どうしても外せなかった1本。人付き合いの苦手な主人公が「付き合いやすい人」を求めていくとどうなるのか。この映画を見たときの感謝の気持ちが、いつまでも色褪せません。


以上、今年のベスト10ゆ。


泣く泣く選外となった作品いくつか。

【劇場未公開編】
パーリィナイッな気分に浸りたいときは『プロジェクトX』。2人のアヘ顔が恋しくなったら『21ジャンプストリート』。もしもUFOが現れたある朝に見知らぬ美女の家で目が覚めたら『エンド・オブ・ザ・ワールド 地球最後の日、恋に落ちる』。木漏れ日ダンスの輝き『ダムゼル・イン・ディストレス バイオレットの青春セラピー』。クリスチャン・スレーターがあまりにオカシい『キラー・ハンター』。

【劇場公開編】
武闘の舞踏『グランド・マスター』。白のタンクトップがまさかのオマージュ要員『ホワイトハウス・ダウン』。哀悼トニー・スコット『悪の法則』。哀悼ポール・ウォーカーワイルド・スピード EURO MISSION』。あらためましてシャマランが好きです『アフター・アース』。

【役者編】
ベストアクターはマシュー・マコノヒーデイン・デハーン。出演作品が多かったマコノヒーさん。すべては見れてませんが『キラー・スナイパー』と『マジック・マイク』における開眼っぷりは凄まじかった。デハーン君とは『クロニクル』で前述の通り相性ぴったりな気がします。ベストアクトレスは『イノセント・ガーデン』のミア・ワシコウスカと『風立ちぬ』の瀧本美織。インディアの困った顔と「ナイスキャッチ」の菜穂子の声は最高でした。

【総括編】
今年は、感謝したくなる傑作が多かった。ワンツーフィニッシュとなったメキシカン監督然り、監督引退の宮崎駿監督&スティーブン・ソダーバーグ監督然り、制作者その人への感謝だったり、作品そのものをつくりあげてくれたこと自体への感謝だったり、とにかく、ありがとうの連続でした。邦画をあまり見れなかったことが心残りではありますが、その中で見れた『さよならドビュッシー』『横道世之介』『箱入り息子の恋』『みなさん、さようなら』『ルームメイト』は、とっても良かったです。

繰り返しになりますが、今年は本当に映画を見るのが楽しくて嬉しかった。こんなこと言うとまた「実生活で何かあった」「老けたというよりくすんだ」などと、銀河の彼方から囁かれそうですが、ベスト10に選んだ映画の1位と10位にその想いを象徴させてパッケージングしてみました。これからも、いつまでも、映画という嘘に乗っかってぐらぐらし続けたい。サンキュー2013。よいお年を!おわり