歳末書き残し映画いくつか

今年も一年間ありがとうございました。来年の映画、どんなものがあるのか特にチェケラしてませんが、どんなものが見れるのかとワクワクしております。皆様に幸多き映画があるよう。来年もよろしくお願い致します。

以下、書きたいのに書けなくて残した映画いくつか。

『風俗行ったら人生変わったwww』感想。

スマホ配信で見ました。主演のひと、満島ひかりの弟だったんですねぇ。全然知らなかった。満島真之介(24)。彼の全力顔のみで突っ走るド直球映画でした。嫌いにはなれません。というか、佐々木希が可愛かったからオッケー。

何をやるにも中途半端だった非モテ男子が、一念勃起デリヘル嬢を呼ぶ。佐々木希現る。一目惚れる。からの〜そのコのために全力で頑張りまくる。という、すごく健全なお話です。逆に言えば無害。まぁ、でも、佐々木希が可愛かったかr(ry


キャプテン・フィリップス』感想。

ポール・グリーングラス監督の異議申し立て系映画。どうなっちゃうのよとスリリングで面白かったです。この映画における「海上」というのは、さまざまな世界がうごめいている場所です。大陸移動ともいえる海上をフィリップス(asトム・ハンクス)が右往左往します。現実問題は、よくわかりませんけれど。

「世の中たいへんなことがたくさんある」と理解はしつつも、フツーであるなら「でも、自分のところは大丈夫」と思ってしまうのが庶民のさが。映画は、そんな不可侵領域に踏み込みます。なんかもう、両方良い方向に向かってくんないかなぁ?と思いながら見てたら疲れちゃって少し寝ちゃいました(苦笑)うーん、残念。


かぐや姫の物語』感想。

イチローが言ってました。「4000本のヒットを打つために8000回以上の悔しい思いをしてきている。その中で、常に自分なりに向き合ってきたという事実はある。誇れるとしたらそこではないかと思う」。持てる者は、成功よりも失敗との向き合い方に意識を持つんですね。もちろん成功に浮かれたり負けイヌ根性がついたり、どちらも大切なんでしょうけれど。

この映画を見てボクの中でジブリナイン像が出来上がりました。キャッチャーは鈴木敏夫。サインを出します。ピッチャーは宮崎駿。サインに首を振ることができます。稲尾様ばりに投げまくることもできます。その他スタッフが守備を固め、高畑勲は4番DH。絵を描くという守備を行いません。その代わり、ひと試合のすべての打席でホームランを予感させてくれます。

「描いてるんじゃない。物語に描かされてるんだ」と宮崎駿が言ってましたけど、この映画のキャラクターは『竹取物語』という最古の物語に翻弄されていると言えます。願いや祈りといったものが儚く散る物語。高畑勲には、何本かのホームランを打つために何千何万もの素振りがあったはず。通常のホームランならば、打球は観客の待つスタンド/もしくは観客に見送られる場外へと放り込まれますが、かぐや姫は月へ飛んでいってしまいました。

「この映画で泣くのは素人」とは、これまた宮崎駿の弁ですが、その通りこの映画は「持てる者にしかわからない感覚」で彩られており、また、表現者ならではの“物語そのものへの畏怖”があるように思いました。高畑勲、こわい。


ハンガー・ゲーム2』感想。

どちらかといえば前作のほうが好きですが面白かったです。ハンガーゲームの世界は「演出」で満たされています。各地区から男女を選出し殺し合いをさせるシステムは「あすは我が身」という感覚を民衆に植え付けるために行われています。つまり民衆の「目」を気にしているんですね。

システムに巻き込まれた登場人物は当然そういった目にさらされ、その中で「本心」だけは見せぬよう頑張っています。ゲームに参加していない者もです。そのうえで、前作で妹に代わって出場志願したカットニス(asジェニファー・ローレンス)のメッキはどんどん剥がされていきます。炎の少女という勝ち気なイメージはあくまでつくられたもので、妹は母親を守れるほど十分強い子になり、ピータ(asジョシュ・ハッチャーソン)の身を案じる姿は自身のイメージの崩壊を恐れているように見えます。仮初めの自分にすがることでしかシステムを生き抜くことができないんですね。おそらく自分の本心さえよくわかってない状態なんじゃないでしょうか。まぁ、正直よくわかりませんが、とにかく3作目に期待であります。ハイ。これにてジェニファー・ローレンス納め。年明けにはハッスルしましょう。おわり