ドヤ顔でさいこー傑作!『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

ウルフ・オブ・ウォールストリート』感想。

瞳孔おっ広げ状態からちょっと泣かされそうになるところまで、振り幅大きめに楽しませてもらいました。本筋とは関係ないし今更なんですが、登場人物の出自を紹介するときの子どもの頃の写真ってよくあるじゃないですか。本作でいうと、野球場らしきところでロミオっぽい感じの美少年ディカプリオの笑顔がまぶしいわけですが、あーいうのってホント自然に見せてもらえるようになりましたよねぇ。写真ひとつで「あぁ、こいつは違うディカプリオなんだな」とスイッチ入れさせてもらえて、より一層その映画に入り込めます。

さて、週給1億まであと少しのドヤ顔でアカデミー賞最有力なこの映画。最高でしたね〜。オープニングの「違う違う。ボクのフェラーリは白。そしてこの金髪美女がさっきのフェラーリだ」のセリフで心鷲掴みにされ、そこから3時間ぶっ通しで大盛りアガり!ジョーダン・ベルフォート(asレオナルド・ディカプリオ)の人生のバブル物語に魅了されてしまいます。時折、コチラに向かって声を掛けてきたり、パーティーシーンで勢い余ってカメラにぶつかる奴がいたりして「映画と自分」が途切れない環境にしてくれたのが好きですねぇ。縦横無尽にハジけるこんなディカプリオをボクは見たかった!

基本的にアガりつづけている映画ですが、「すべての人間はラクに儲けたいと思っている→すべての人間?修道女とかは?→お前は何を言ってんだバカ野郎!」の場面や、「ノンアルコールビールさ、もう酒はやめた→ノンアルコールのビール?それってビールなの?」などの場面で“ズレ”を生じさせたり、FBIを買収しようと試みる一幕や盗聴器のナプキンのくだりなど、ひとつひとつの場面がすべて映画のハイライトに思えるくらい魅力的です。

だから、見終わってから「大金持ちに成り上がった男の孤独」というような事柄を抽出して、映画を要約することができない。“魅力が詰まった”とはよく使われる言い回しですが、この映画のためにこそ存分に使っていきたいですね。本当に面白かった!さいこーの映画を見れるさいこーの時間をありがとう!おわり