いとしいしとに指切りげんまん『ホビット 竜に奪われた王国』

ホビット 竜に奪われた王国』感想。

世界中で愛されるシリーズ第2弾。原作読んでないしLotRシリーズも各章1度ずつ見たっきりで記憶かなりあやふやなんですけれど、最高に楽しみました。シリーズすべてが3時間クラスという大叙事詩の始まりと終わりに立ち会えることを本当に嬉しく思います。

主にアメコミヒーロー映画に多いけれど、「続くことがわかってる映画」ってあるし、それゆえの安心感ってありますよね。今回のシリーズも同様で、言うなれば、すべての出来事は「約束されたもの」なんですね。どう再現されているか楽しみにしているしと。別物として楽しみにしているしと。続きがある/終わらないのはわかっているけれどそれでも何が起きるのか楽しみなしと。このように、楽しみにしている世界中のすべてのしとがmy preciousとなるわけなのです。

そのなかで、連鎖的にアクションが連なっていく“シリーズ屈指のチェイスシーン:樽の川下り”が光ります。何が起こるかわからないし、いつまで続くのかもわからない。雪ダルマ式に高揚感が膨らんでいく楽しさったらないです。今回のアクションシーンは、必ず複数のグループが入り乱れている感じで賑やかでしたね。

そして、今回からビルボ(asマーティン・フリーマン)の単独行動が多くなりました。指輪の影響なんですけど、捕らわれたドワーフを何度も救うことで「忍びの者」としてのポジションを確立していき、“つらぬき丸”という格好もついてかなりのレベルアップを成した感じです。鍵穴を探す場面でのトーリン(asリチャード・アーミティッジ)らの諦めの早さや、スマウグ(asベネディクト・カンバーバッチ)の元へビルボを行かせるときにする案内の仕方(スマウグを恐れているのではなくビルボに後ろめたそうな背中)がどうもヘンだったんですが、もしかしたら「一人にするとビルボは何かやってくれる」というトーリンの采配だったのかも。

「中に何が入っているのじゃ?」「……勇気さ」。いずれ現れるであろう闇、指輪の影を忍び寄らせておくのが相変わらず上手い。翼を広げず狭苦しそうにさせることで引き立つスマウグの巨大感も最高。最終章『ホビット ゆきて帰りし物語』は2014年12月公開。日本ではいつなんですかね。もう決まってるのかな?よく知らないけれど、それを見ることは約束されています。ハイ。最高に面白かったです!おわり