大いなる自由『LEGO®ムービー』

LEGO®ムービー』感想。

先週はレリゴーレリゴーで今日はレゴーレゴーで頭ン中どうにかなっちゃいそうな今日この頃2D吹替で見てきました。ほとんどすべてがレゴで構築された世界。気体・液体ですらレゴで表現されています。

何でも作れて何度でも作り直せるというレゴの「自由度」は、突飛なキャラクター編成を生き生きとさせ、ピンチを一瞬で好転させるダイナミックな可動にも活かされています。映像面の構築だけでなくストーリーの語り口さえもレゴの特性に関係している。とにかくこれにやられましたね。

監督のフィル・ロード&クリス・ミラーのコンビは、起承転結の「転」の部分をポイントとする監督と思います。と言いつつ『くもりときどきミートボール』(2009)は忘れちゃったんですけど、『21ジャンプストリート』(2012)では、チャニング・テイタムジョナ・ヒルによる関係の逆転が物語を勢いづかせていました。鏡のような人物が登場し、自分を顧みるようなきっかけになるんですね。そしてその姿はやがて観客にとっての鏡へと発展します。だから面白い。同じような特徴がこの映画にも見られました。

レゴのレゴによるレゴのための結末と思いきや一気にこちらにも物語を届けてくれるのがイイです。大人/子供という年齢制限ではなく、そこに“遊び心”があるかどうか。遊び心がものづくりに命を吹き込む。そう謳いあげるパノラマの視野がお見事でありました。すべての人々に許された大いなる自由。コメディでありながらパロディにはならない絶妙なセンスが光っておりました。


以下、本編には関係ないけどレゴ映画の拾い物ゆ。




『シャイニング』(1980)、『ビッグ・リボウスキ』(1998)、『アメリカン・ビューティー』(1999)、『インセプション』(2010)。すげー。おわり