サクッと話題作の感想を、夏。『カーズ2』と『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』

『カーズ2』

傑作!ってわけじゃないと思うけどおおむね楽しむことができました。英国スパイのフィン・マックミサイルなどを新キャラに据え、東京/イタリア/イギリスを舞台にしたワールドグランプリレースとマックミサイルのスパイ活動の事件が並行していく物語。如何せんこのふたつがうまく連動できていない脚本なので構成的にはイマイチかと思うんですが、1作目同様クルマというか船や飛行機など乗り物全般しか存在しない世界なので、その街を彩るイルミネーションやもろもろの装飾物がすべて乗り物仕様。徹底した懲りようなので終始そのアイデアに感心していました。鑑賞後にふとウィキペディアしてみたら、新キャラであるマックミサイルは『トイ・ストーリー3』でアンディの部屋にポスターとして登場しているのだそうな。きっとこの映画はクルマ大好きのジョン・ラセターが『トイ・ストーリー3』冒頭のアンディよろしく好きなモノで好きなコトをやりまくった作品だったのだと思います。楽しかった。それにしても登場する乗り物たちの名前がひとつも覚えられないよ・・・。


トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン

これはちょっとアカンかった。アメリカ軍が空を飛ぶシーンの3D映像は素晴らしかったけども、それはトラスフォーマーシリーズへの注文には無いと思うのでどうもあんまし。肝心のロボバトルはといえばキャラの多さを活かしきれてないし、『アマルフィ』くらいのブツ切り編集のせいで何が起きてるのかわかりづらい。冒頭の歴史絵巻にCGを用いる力技がおもしろかったのだから、オートボットの科学力により開発された新兵器とかを出してもよかったのでは、とも思う。それにしてもオプティマスはこわい。なんだあいつは。センチネルが基地を破壊した次のシーンで壊れた基地を見て「むぅ・・・」といった顔が無言でアップになったけれど、あれ何考えてんだか全然わかんない。それと信頼関係を築いたはずのサムに何で「宇宙船すり替え作戦」のこと教えてくれなかったのかわからない。「死ねぇぇぇい!」と声を荒げながら敵をバッタバッタ倒していくオプティマスにボクはガクブルだった。ラスト、お決まりのナレーションは「我々は決して地球と人類を裏切らない」というものだったけど、あの科学力を悪用するやつって絶対でてくるからオプティマスが人類の敵になる展開もあり得るよね。てか、今回そうなるもんだと思い込んでた。見た感じ人類もそこそこ強いから10体くらいだったら倒せそうだ。次作に期待。