『オープン・ウォーター2』と『ハイテンション』で本日公開『ピラニア3D』をフライングゲット!

オープン・ウォーター2』

1作目とは関係なしの名ばかり続編ですが、登場人物のほとんどにイラつくこと必至の常夏虐殺エンターテインメント!大変おもしゅうございました!ボクは海でのクルージングなんぞの経験は生まれてこの方ありませんので、コイツらの気持ちがちっともわからないんですが、生命のキケンを感じる極限状態になったら自分がどういう言動/行動を取ってしまうか?なんて、そもそも登場人物とまるっきり同じ体験でもしてなければわかりませんよね。ってことで、本作のコイツらには非常にイラつきました!その状況に陥る理由、陥ってからの対処、いろいろとバカすぎるゆえに何なんだキサマらは!早く誰か死んでしまえ!と何度思わされたことでしょう。でも、いいんです。これはフィクションなのだから。いくら事実をモチーフにしているとはいえ、これはフィクションなのです。演じている役者たちも観客にそこまで感情を揺さぶってもらえれば本望というもんです。

そんなことを思っていたら、何だかこの映画が「修行」のように思えてきました。危機的状況下にある人間の極限状態から見えるのは「生きるためなら何でもする!」という無理もない本能の姿。幼い頃から知っている気の知れた仲間でも、死ぬ寸前になったら一体どんな顔をするのかわからない。わかりたくはないけれど決してわからない。そのとき自分はどこまで他人を信用できるか?また、疑ってしまうのか?などと考えていたら、よく言う「海のように広い心の持ち主」という言葉は、本当に本当にすごい人のためにあるんだろうな、なんてことを思いました。1作目より遥かに面白かったです。


『ハイテンション』

アレクサンドル・アジャ監督作('06)。戦う女は美しいって言いますけど、なんの予備知識もなく見ていたら案の定びっくり。びっくりしながら記憶をさかのぼってみると大変お上手に作りこまれているとわかって素晴らしかったです。その演出力もさることながら、この監督は音楽というか音の使い方にセンスを感じますね。ホラーにおける音と映像の料理の仕方をよく心得ている。おかげさまで90分間まったく退屈しなかったです。それと、役者陣の表情とメイクが素晴らしい!適度に削いだセリフに的確な音とやる気まんまんの表情、これだけ揃えば物語云々を抜きにしても映画になる/スクリーン映えするということを改めて感じさせてもらえました。血しぶきがクローゼットに飛び散るシーンなどから、どことなくクラシカルな情熱を感じますね。

そんなアツい魂の持ち主であるアレクサンドル・アジャ監督の最新作『ピラニア3D』は本日27日に公開となるわけですが、ボクは新潟遠征の際に輸入盤BDで見せてもらえてるので、劇場にはゆったりたっぷりのーんびり行こうかなーウフフってそんなワケないでしょー!!早く見たいいいいい!見たすぎるうううう!話の通じない古代怪魚の大群に人間様がついばまれていく姿を早くこの目で拝みたいっ!スクリーンでっ!3Dでっ!こうやって書いた2本の作品はどちらもDVD鑑賞なのでね、やっぱり劇場の暗闇で堪能したいわけですよ。世紀のグランギニョールを。映画って基本はこれでいい。小難しいこと言わずに日常ではお目にかかれない、また、お目にかかったらやばすぎる映像をフィクションとして本気でつくってくれるエクセレントな情熱を肌で感じたいのです。非日常という現実の確認を娯楽に転化させる才人による芸術。バック・トゥ・ザ・ムービー!ピラニア万歳!(30日に見る予定だバーロー!)