映画

寒さに負けて引きこもっこり見た作品もっさり。

『孫文の義士団』 義士団構成メンバーそれぞれを丹念に描いたのちに辛亥革命100周年を記念するドニーさんのフルスロットル障害物競走などで祝砲をあげる記念碑的作品。確かにすごいときはすんごいんだけど、敵の待ち受け方が思いっきりセットっぽくてちょ…

もし大島優子と同じ高校に通っていたら今頃はボクとまゆゆが「おしりシスターズ」かもしれない『ミスター・ノーバディ』

一度はもじってみたくなる『もしドラ』のタイトルをつけてしまったこの映画、とてもおもしろかったです。「もし、あのときこうしていれば、今頃はこうなっていたかもしれない」という感情にはしばしば「失敗/後悔」の念がつきまとうが、主人公ニモ・ノーバ…

どれも劇場で見たかったなぁ『メカニック』と『グリーン・ホーネット』と『ファンタスティックMr.FOX』

『メカニック』 クラブでつかまえた女との行きずりの夜を早送り気味にテンポよく見せてくれた時点で、これはもうモテるハゲ=モゲメンであるジェイソン・ステイサムが気持ちよくヒャッハーしてくれるジェイソンステイサ無双なのだろう、と思っていたらば、傑…

なんというバニシュデス『リセット』

『マシニスト』の監督の最新作。よく、映画は何を語るかではなくどう語るかだという意見をききますが、これは本当にそうだなと思うもったいないお化けバァーな作品でした。街中の明かりが突然消えて人々が服だけをファサッと残して消失していくディストピア…

タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バイバー、ジージャー!『チョコレート・ソルジャー』

井上真央に見えて仕方がないタイのアクション女優ジージャーの新作。DVDで見ました。ウィキペディア見てビックリしたんですが、ジージャーて見た目より歳いってるんですね。27歳。リナティとそんなに差があるとは知りませんでした。 『チョコレート・フ…

ムーンライト伝説inタイペイ『台北の朝、僕は恋をする』

2010年に台湾で大ヒットしたラブストーリー。見てみました。いや〜良かった!『ピラニア3D』見てパイ!オツ!パイ!オツ!とか言ってた夏が過ぎ去って、シリアスに人恋しいこの季節にてくてくとボクの心に歩み寄ってきてランニングホームラン!なんて…

IDいらずの友情に全俺が泣いた『スーパーバッド 童貞ウォーズ』

グレッグ・モットーラ監督作品。先日参加したしたまちコメディ映画際で鑑賞した『宇宙人ポール』をきっかけにようやく見るにいたりました。いまさら感満載かもしれませんが言わせてください・・・この映画さいっっこう!ちょーさいこー!! 童貞たちの目標と…

私の優しくないコーチ『高校デビュー』

『ハンサム・スーツ』のスタッフによる漫画原作のラブコメディ。コレ、すんごく楽しかったです!不満を書けばキリないかもですが、そんなことはどうでもいい!とにかく、主演を飾った大野いとちゃんが素晴らしすぎる!なんだこのコは!?93分間彼女の魅力…

常人二十面相『MAD探偵 7人の容疑者』

ジョニー・トー監督作品。少年のように怯える者はそのまま「少年」に見え、利己的な女のように嘘や企みごとをする者はそのまま「利己的な女」に見えるといった具合に「人の内面が見えてしまう」主人公バン刑事(asラウ・チンワン)の視点がそっくりそのまま可…

ある子供のまなざしと祈り『ロゼッタ』

ダルデンヌ兄弟監督作品('99)。『息子のまなざし』『ある子供』『ロルナの祈り』は見ていたのですが本作はながらく未見でありました。ちなみにデビュー作『イゴールの約束』も未見。いつか見る機会があればなと思っています。さて、この『ロゼッタ』、もう…

『オープン・ウォーター2』と『ハイテンション』で本日公開『ピラニア3D』をフライングゲット!

『オープン・ウォーター2』 1作目とは関係なしの名ばかり続編ですが、登場人物のほとんどにイラつくこと必至の常夏虐殺エンターテインメント!大変おもしゅうございました!ボクは海でのクルージングなんぞの経験は生まれてこの方ありませんので、コイツら…

マーダー・アイスランド・ショー『レイキャビク・ホエール・ウォッチング・マサカー』

キチガイ捕鯨一家がホエールウォッチングに訪れた観光客を襲うアイスランド初のスプラッタームービー。物語のスキや編集の荒削り感はたくさんあるんですが、なんだか「あのさ、ホラー映画ってこういうカンジだよね?うん、えと、ど、どうかな??」みたいな初…

グッド・バッド・ウィザード『悪魔を見た』

キム・ジウン監督作品。婚約者を惨殺された刑事スヒョン(asイ・ビョンホン)が、その犯人である連続殺人鬼ギョンチョル(asチェ・ミンシク)を執拗に追い回す。体内にGPSを仕掛け、ギョンチョルが犯行に及ぶたびに駆け付けては痛めつける。ギョンチョルは、…

あなたになら言える歪なこと『スプライス』

『CUBE』のヴィンチェンゾ・ナタリ監督作。それにしてもややこしい名前の監督さんですねえ。逆に忘れられなそうではありますが、そんな名前だから厄介な作品ばっかつくってるんですかね。こわいですねえ。 タイトルの『splice』には“結合”という意味があるそ…

2011年宇宙の旅『マグノリア』

しばしば「デキるほうのPTA*1」と褒めそやされるポール・トーマス・アンダーソン監督作品。188分という長尺もあって、なかなか再見できずにいたのですが、先日鑑賞したコーエン兄弟監督作品『バーバー』にあった「ひとつひとつの場面は迷路のようだが全体像を見…

オール・アバウト・マイ・ママー『バーバー』

2001年製作のコーエン兄弟監督9作品目。最近、コーエン兄弟の映画を見返しています。ジョン・グッドマンの強烈さが印象に残っていた『バートン・フィンク』を皮切りに、最高傑作の呼び声高い『ファーゴ』、カルト人気作『ビッグ・リボウスキ』の二大巨頭を経…

小さな小さな恋のメロディ『ONCE ダブリンの街角で』

未曾有の大震災が起こる中、久しぶりに映画を見ました。少しだけ揺れているテレビ台を見ていたら、いつの間にか地震に慣れてしまってる自分に気づかされたりして、ばっちり集中しての鑑賞とはいきませんでしたが、ボクはお国のために「考え」を巡らせる立場で…

苦痛ショーへようこそ『バートン・フィンク』

新作『シリアスマン』が公開中のコーエン兄弟監督作品。ヌメヌメとした掴み所のない感じが好きだったことを覚えていて、さすがにコーエン兄弟作品のひとつかふたつくらいはインセプションしとかなきゃマズイだろ、と思い立ったが吉日、ここ3日間はアホみた…

シジミども、悲しみの愛を見せろ『川の底からこんにちは』

弱冠26歳石井裕也監督の商業映画デビュー作。昨年10月に本作の主演を飾った満島ひかり嬢と晴れて結婚。え!?っという戯けたルサンチマンを爆発させながら見た本作ですが、いやこれはやばかった。すべての鬱屈さを吹っ飛ばす快作でありました。昨年見ていた…

その国のこども『闇の列車、光の旅』

2009年サンダンス映画祭監督賞/撮影監督賞受賞作。監督は本作が長編デビューとなるキャリー・ジョージ・フクナガ。日系アメリカ人。撮影賞を受賞しているだけあって、舞台であるホンジュラスやメキシコなどの暑苦しくも乾いた、それでいて緑が瑞々しくもあ…

ヒャッハー アイランド『ゾンビランド』

全米公開時に歴代のゾンビ映画史上で、なんとナンバーワンのヒットを飛ばしたらしい本作。DVDにて鑑賞いたしました。ゾンビだらけの「ゾンビランド」と化してしまったアメリカを舞台に奔走するお話。『ソーシャル・ネットワーク』のザッカーバーグことジェシー…

シティ・オブ・ザ・デッド『ジョニー・マッド・ドッグ』

レンタル開始を心待ちにしていた本作。じっくりと見てしまったよ。「少年兵」という言葉から受ける違和感がこれでもかとぎっしり詰まった傑作。始まりから終わりまで眉をひそめずに見られたシーンはひとつもなかった。 主人公は狂犬“マッド・ドッグ”の異名を…

女と女とムショの中『シカゴ』

監督ロブ・マーシャル。2002年の映画。ミュージカル映画好きなんですけどそんなに本数見てないし、ミュージカル自体にも詳しくないんですが、この作品だけは大好きで何回も見ています。「歌」の場面が会話ではなく、登場人物の紹介だったりそれぞれの心象風…

あるスコーピオンの覚え書き『ゾディアック』

監督デヴィッド・フィンチャー。2007年の映画。新年一発目がこの作品とかいってハマりかけてるね。ブログ更新に。欲求だけは一人前という。だからわかりますよ、劇中の彼らの気持ちが。男のフレーバー満載の傑作です。 「あの事件を完全再現してやる」といっ…

告解者に憐れみを『渇き』

復讐三部作を撮り終えたパク・チャヌクの新作。主人公の神父さんを演じるのはソン・ガンホ。神父さんなのだから人々を救いへと導いていくのが役目なのだろうが、映画の冒頭でさっそく彼は自分にはそんな力などない、と絶望してしまう。それならせめてとほと…

once ロンドンの街角で『17歳の肖像』

なんか動画とか貼り付けた記事をアップしたいというだけで更新です。本年度ぼくの2番手映画。『ハート・ロッカー』を1位にしたのは自分が男だからというだけで、実質は同率首位。むしろ本作のほうがこれから何度も見たくなるんじゃないかなあ、と思います。…