ジャンルばらばら多機能エントリ『監督失格』と『ファイナル・デッドブリッジ』と『ステイ・フレンズ』


監督失格
平野勝之監督作品。正直、じぶんの中でも賛否両論というか、こんなに衝撃的な映像を見させられてもどうにもできないというのが本音なんだけど、この映像が流れてもいい場所ってのは映画館しかありえないと思うし、「映画」としては平野監督が「監督失格」という人間だったからこの作品を運命のイタズラ的につくることになってしまった、という業の物語を描けてはいると思う。でも、だからといって他人であるボクはウ〜ン・・・となってしまうんだけど、この映画を映画館で見たということだけは絶対に忘れないし、忘れないでいることがボクにできる唯一のコトなんだと無理に納得だけさせてもらおうと思います。よくスポーツ選手とかが死に場所をグラウンドやピッチに選ぶけれど、林由美香さんはどんな風に思っていたんだろう?自分の人生を物語にした作品を誰かに演じてほしいと思っていたのかな?なんてことを考えました。もちろんわからないけどね。ED曲『しあわせのバカタレ』は、まるで林由美香さんが平野監督にあてたような内容の歌で、これ以上のモノは無いなと思いました。



ファイナル・デッドブリッジ
シリーズ第5弾。おもしろかったです。死を逃れた者たちを律儀に順番どおりに「殺し直さなければいけない」というところに、なんだ死神にもノルマとかそういうキビしい事情でもあるのかと死神に肩入れしながら見てしまう本シリーズですが、今回はかなり苦戦しているというかめんどくさそうに殺していくというか、でも、まぁ、過去作とは違って登場人物たちに結束力があんまり無いおかげで、「誰かを殺せばそいつの残りの寿命を生きられる」というアホルールが活きて、死神さんは結構サボりつつ仕事を果たせたんだと思います。もしかしたら、5作目の死神は登場人物と同じく社員研修のようなことをしていたのかもしれませんね。はい。ひとまずこれにてシリーズ清算ということで、次回は何故かヒップアタックを見せてくれたブッダよろしく死の運命に悟りを開くような続編が生まれることを願います。アイデア無くても2年に1回は見たいルールだけど。



ステイ・フレンズ
ジャスティン・ティンバーレイクミラ・クニスのおもしろラブコメ。これ最高でした!友達以上恋人未満のセフレカンケイは成立するのか?ということをテーマにしていないとは言いませんけど、基本的にボクにはずっと二人がイチャイチャしているだけに見えていました。それなら意地でもムカついてやるところがボクの戦場ではありますが、この二人には降参。参りましたね。だって、とにかく楽しそうなんだもん!!似たもの同士でキャッキャッ言い合える恋人ってそれ最高じゃねぇ!?最近は恋に仕事に悩んだりするドラマが多くて、まぁ、最終的にはハッピー展開にはなりますが、本作の病める時も健やかなる時もそしてセックスしているときもずーっと楽しそうなテンションは「ああ〜!この映画すごいイイ!!彼女ができたら絶対一緒に見たい映画だよ!!」とキュン死に完全ノックアウトでありましたね。街中にいた人々が急に踊りだしてダンスが終わるとフツーに帰っちゃう「フラッシュモブ」を「恋に落ちた楽しさ」のファンタジー表現ではなく、あくまでNYの文化として描いていたのもポイント高しでありました。もーいいないいないいないいなー!