タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バイバー、ジージャー!『チョコレート・ソルジャー』

井上真央に見えて仕方がないタイのアクション女優ジージャーの新作。DVDで見ました。ウィキペディア見てビックリしたんですが、ジージャーて見た目より歳いってるんですね。27歳。リナティとそんなに差があるとは知りませんでした。

チョコレート・ファイター』は主人公の能力や登場する「氷の間」などから、知らなくても十二分に伝わってしまうアクション愛ほとばしる傑作でありましたが、この『チョコレート・ソルジャー』(原題:ジージャー:頑固に、美しく、猛々しく)は、ジージャーの色んな姿を撮りたい!ジージャーを色んな場所で戦わせたい!なる思いがあったのかもしれませんが、いや別にそれはそれで全然いいんですけれどね・・・うん・・・というところに収まってしまう作品だったですね。

「よし!勝負だ!」と言い合う野原のシーンからカット変わっていきなり海辺に移動とか、ええっ移動してる意味わかんないし、水バシャーってのが別にそんな格好良くはないしむしろ邪魔だしで、選手をあげるリングの作り方にセンスが感じられないんですよね。これは見ていて本当に歯がゆい。それと音楽ですが、オペラ調の仰々しいものとかHIPHOP調のヨゥヨゥ系の曲とかがずーーーーーっと流れていてツライです。これだけ動きで魅せてもらえるなら、音楽は戦況に合わせてすこーしだけきかせてくれればいいし、若しくは無くったって全然いいんですよね。おかげで海辺で踊るアイドルPV感が最後まで付きまとってしまいました。

最後の両の耳辺りに手を置く構えは何なんだ?というか、「泥酔拳は痛みが増すほど酔いが回って強くなる」的なこと言われても、ええっ?お酒飲んでないじゃん!とかいってツッコむのをダメなのか・・・とかいろいろ注文が多いんですよねぇ。と、まぁ、そんな風にいろいろな不満を抱えながらも、鑑賞後には楽しい気持ちを残してくれるジージャー。映画中盤にある泥酔拳でアジト突入ッ!の場面はそれはそれはもう素晴らしいものでありましたね。『チョコレート・ファイター』が若干シリアスな作品だったので、この映画は「失恋つづきのジージャーがヤケ酒の勢いで酔拳をマスター!・・・ええっ!?」という思い切ったコメディにしてほしかったなぁ、とか思って終わるのでした。ジージャーの次の作品も当然見るぞい。