今年のトリはMr.Impossible『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』


人気リーズ第4弾!おもしろかったでしゅ!最高でしたね。トム・クルーズ!とにもかくにもトム・クルーズですよ!ボクはこの最新作を見るためにシリーズすべてを見返してから臨んだのですけれど、いやぁね、これがまたぜーんぶ大しておもしろくないんですよ(笑)。トム・クルーズ自身初の自分プロデュース作品である『M:I-1』の今見てみるとすんごく初々しいチャレンジ精神あふれたカンジとか、監督のジョン・ウーテイストがありながらもやっぱりトム・クルーズであるなトム・クルーズとしか言いいようがないよという『M:I-2』、そして、今やハリウッドきっての敏腕プロデューサーとなったJ・J・エイブラムスによる『M:I-3』。どれも確かに違う監督の映画だなって感じはするんだけども、たぶん「トム・クルーズ」っていう存在を失ってもなお『ミッション:インポッシブル』たりえる映画を撮れる監督はいないんじゃないかなぁ?と思うよ。

そもそもこのシリーズって『1』が生み出したワイヤーにつられて地面すれすれでピタッのシーンと実はマスク被ってたトム・クルーズでしたぁ!っていう2っのシーンをいつ見せるのか?ってところに観客の期待は置かれているのだと判断した製作陣のカン違いがずっとあったような気がしますよ。あとはトム・クルーズが走る姿とかね。とにかく『2』も『3』もそこらへんを意識し過ぎてもったいぶるようなトコがあったんで何だかなぁと思っちゃってどんなにアクション見せられても沸点には到達しないんですね。ぶっちゃけ「待ってましたぁ!」となるほどカッコいいシーンでもない(笑)。とにかく出し惜しみが大嫌いなんですよボクは。

そこへきて4作目。まず、導火線に火をつけてトゥルルルル♪のテーマソングが流れるくだりをシリーズで初めて唐突な映像ではないカタチで見せてくれます。続くオープニングロールで畳み掛けるようにハイライト映像を出してくるなど、とにかく出し惜しみがない。フルスロットル。対象の虹彩をああしてこうして違う映像を見せるなどのおもしろアイテムも次々に現れたりして最高と思ってたら、『3』において印象的だったフィリップ・シーモア・ホフマンの顔をつくった機械が「いらないっ!」といわんばかりに壊れるので笑った。クライマックスを連発してワイヤー/マスクのふたつを忘れさせてくれるお見事なエンターテインメントだったと思いますね。それと印象的だったのは「大丈夫!間に合う…!間に合うハズだ…!」と任務の遂行に妄執的にとらわれているようなシーン。トム・クルーズやブラピ、ジョニデなどのスターは結構いろんなこと考えていそうで劇中での一挙手一投足がおもしろいです。はい。最後にトム・クルーズが何をしようとあのテーマさえのせてしまえば『ミッション:インポッシブル』という映画になると思うので、今年の紅白歌合戦のトリは是非トム・クルーズでお願いしますと暴走したところで2011年の映画納めとします。トム・クルーズ最高!よいお年を!