痴的生命体『プロメテウス』

『プロメテウス』感想。

「エイリアン」と人類の起源を解き明かす‐‐‐‐‐という触れ込みと、「人類の起源」で検索してはならない…との宣伝文句が印象的だったこの映画ですが、その印象だけでいざ見てみると、まず、オープニングの3D大自然祭り映像にアッケラカンとさせられ、その数秒後にはひょっとして『アバター』(2009)に喧嘩でも売ってるのか!?と思わされる「白いヒト」が登場して、何なんだこりゃあ??という内に映画『プロメテウス』は始まっていきます。つまりパーフェクト!

3D映像の感想から書くと、えー、あくまでIMAX未体験者としてですが、近年でトップクラス、いや、ベストに近い映像体験だったでしょうねぇ。奥行きを見せるために人物を遠方に配置!飛び出すのではなく嵐が迫り来る!巨大な人工物が空から地鳴りをあげて倒れてくる重量感!!といった具合に終始口と目が開きっぱなしフルスロットル。つまりパーフェクト。

次に、ストーリーとなる『エイリアン』(1979)のプリクエールとしての感想ですが、これも大変楽しいものでありました。特別小ネタとかに反応できたわけではないんですけれど、「人類の起源」という触れ込みが、ジリジリと映画の大気圏外に追いやられていき、また、その追いやられ方というのが「セックスセックスセックス」のあんまりにもあんまりな連打で、そこからデイヴィッド(asマイケル・ファスベンダー)の云う「素晴らしい生存本能だ」の台詞を引き金に『エイリアン』(1979)のプリクエール、ひいては「エイリアンの起源」というSF映画の金字塔たるベールを気持ちイイくらいのB級っぷりでひっぺがしてくれたことに感動しましたね。エラい!素晴らしい!つまり、パーフェクト!『エイリアン』の台詞を借りれば、これぞ純粋な完全生物映画だ!!と、もう、ほんっっとうに大満足でありました。早く続編が見たいよー!あ、あと、予告編の「ポォォォォオ」って音がたまらなく好きね。おわり。